面接のときには、いつから働けるかと聞かれることがあります。
この質問自体は、ほぼ決定している場合に聞かれます。
しかし、決定していない場合でも聞くこともあります。
これに対する答え方次第では、折角決まりかけていた採用も白紙に戻されることがあります。
まず、労働側と雇用側では、見解の違いがあるということを理解しておきましょう。
労働側は、なるべく待遇がよくて楽な仕事を望んでいます。
付け加えるならば働き甲斐のある仕事を望んでいます。
それに対し、雇用側は、待遇が悪くても喜んで仕事をしてくれる人を望んでいます。
あなたは自分の考えよりも、相手の考えを尊重して答える必要があります。
つまり、給与の話を面接時に、自分から切り出すのはあまり得策とは言えません。
もちろん給与や待遇の情報は教えてもらわなければ、困るでしょう。
しかし給与を含む待遇面の話をすることができる、ということは、あなたの方が会社側よりも立場が強くなければいけません。
立場が強いというのは、あなたの能力が高くて、どうしても会社があなたを採用したいと思っているということです。
この場合は、待遇面についての相談ができるでしょう。
ところが、不況下においては、多くの場合雇用側の立場の方が上になりがちです。
立場が上ということは、なるべく待遇が悪くても文句を言わず、高いパフォーマンスを発揮する人を採用しようとするということです。
ですから、「いつから働けますか」と聞かれたら、答えは一つ、「明日からでも構いません」です。
「明日からでも働ける」ということは、すでに前の仕事を辞めていて、現在無職でなければ約束できません。
もしあなたがまだ前の仕事を辞めていない場合には、まずは前の仕事を辞めなくてはなりません。
そのために必要な期間としては約1か月というところが妥当でしょう。
前の仕事を辞めるにあたって、あなたの仕事を引き継いで、あとくされなく辞めることが重要です。
ここで無責任に引き継ぎもしないで辞めたとあっては、これから入社してくるであろうあなたに、不安を感じることでしょう。
面接は、些細なことからでもあなたの人となりを判断しようとする場です。
ここで無責任さをアピールしてしまったら、採用への道のりはグッと遠くなってしまうと思ってください。
前職を辞めるときにも、あとくされなく辞めることが大切です。
もう二度と会わないからと、最後に喧嘩して辞めてしまうと、面接を受けている会社が、前職の会社に電話をかけてどんな人だったかと調査したときに、「その人はやめた方がいい」というネガティブな情報を伝える可能性があります。
また、二度と会わないと思っていたのに、取引先で会う可能性もありますし、仕事で付き合いができる可能性もあります。
こういったことをすべて考えて、前職でどんなに嫌な思いをしたとしても、最後はにこやかに辞めて、立つ鳥跡を濁さず、を実践しましょう。