筆記試験の中で、SPI試験というものがあります。
これは基本的な数学・英語・国語などの問題を数多く出題し、制限時間内に何問解けるか、その回答率をみるものと、性格診断をするものの2つの試験からなります。
SPIと書いていますが、既にSPIという試験は廃止されています。
現在SPIといえば、その後継にあたるSPI2のことを意味します。
SPI2は、従来の紙を使った試験のほか、コンピュータを使った試験にも対応しています。
また、SPI以外にも、同じような形式で基礎能力と性格診断を行う試験は、数多く開発されています。
それらは、出題形式・方法は違っていますが、多くの場合、中学~高校レベルの学力で解ける問題ばかりです。
これらの問題に対応するには、基礎学習を怠らないようにしなければなりません。
SPI試験は、各企業がSPI試験を作成している会社に依頼して、試験を送ってもらい、受験者にうけさせた後に、その会社に答案を送り、分析した結果をもらうというシステムになっています。
つまり、SPI試験は、ある会社がある法則に従ってつくっている試験なのです。
そういう試験は、歴史が長ければ長いほど、試験対策ができあがっています。
ですからSPI試験の対策本を購入して、どのような出題傾向があるのか把握しておきましょう。
気を付けておきたいのは、試験対策本には旧来のSPIしか扱っていないものがあることです。
その頃の問題よりも、SPI2の試験範囲は広くなっています。
対策本を選ぶときには、SPI2の対策本を選ぶように吟味しましょう。
SPIという試験は、解ける解けないをみるものではなく、制限時間内にどのくらい問題を解けるかをみるものです。
また、適性検査の側面もあり、能力的なものと性格的なものを総合的にみようという試験です。
適性検査については、正直に回答した方が、入社後にお互いギャップに苦しめられることが少なくなると思いますが、能力試験については、事前に準備しておけばある程度は解けるようになるものばかりです。
数学や英語はもう忘れてしまったという人も多いでしょうから、それなりに対策本をやっておくことは意味のあることです。
つまり、逆を返すと、対策本をやっておけば、試験をパスできるだけの知識を得ることができるということでもあります。
ところで、SPIには2つの噂があります。
それは、採点の結果、最上位と最下位は採用を見送った方がいい、というものです。
その理由は、最高得点をとる人や最低点をとるひとは、性格にどこか問題がある、という統計データがあるから、というものです。
これはあくまでも噂レベルの話です。
また、普通に対策を行っていれば、最高位をとることも最低位をとることもないでしょうから、心配することはないでしょう。