ホーム間違いのない採用活動術会社案内の問合せでわかる、良い人・悪い人
さて、これまでの経緯を含めて社員募集広告を掲載したら、次はそれを見た人から応募があるのを待ちます。
このとき、そのまま履歴書を送ってくる人もいますが、特に新卒募集の場合には、会社案内を請求してくる人がいます。
それは、就職活動のマニュアル本に、「まずは会社案内を請求しよう」と書かれているからかもしれません。
自分が受けようとしている会社の内容を把握しないで応募するのはおかしなことなので、この行為自体は正しいと言えます。
もちろん、会社案内を請求されたら、こちらは会社案内を送付しなければなりません。
しかし、ただ送付するのではなく、会社案内の請求の仕方を見てみましょう。
実はこのときから既に選考は始まっているのです。
以下では、この会社案内を請求してきたときに見るべきポイントを示します。
このように基準を考えておき、請求の仕方の時点からある程度の採否を振り分けられるようにしておきましょう。
まずは会社案内を請求するときに、どのように問い合わせしてきたか、をみましょう。
例えば、「メールで問い合わせしてきた人は、誠意がないとみることにして、対応しないことにする」ということにすれば、はがきで請求してきた人にのみ会社案内を送ることになります。
これは単なる例ですので、問合せしてきた人すべてに送るというのも普通に考えられます。
また、文章がいい加減であれば送らない、と決めることもあるかもしれません。
いずれにしても、なぜそういう基準にしたのかを、誰もが納得できる形で決めておきましょう。
もし「メールでの問い合わせを認めない」という基準をつくったとしたら、なぜメールでの問い合わせを認めないのかという理由をきちんと考えておきます。
「失礼にあたるから」だけではいけません。
なぜ失礼にあたるのか、といったことまで突き詰めなければなりません。
文字の書き方のことです。
電話で請求をしてきたのであれば、話し方、ということになります。
問い合わせの時に真っ先に目が行くところを表面的に見るということです。
丁寧に書いているかがポイントになります。
字がきれいな人、汚い人、それぞれいますが、字がきれいな人はそれだけで有利です。
字がきれいな人は頭がよく見えるのです。
しかし、ここでみるべきは、一文字一文字を丁寧に書いているかということです。
止めるところをきちんと止め、ゆっくりと心を込めて書いたように感じられるかが重要です。
当然、問い合わせをしてくる人は、他の企業にも手当たり次第に応募している可能性があります。
しかし、それをそうと悟らせるようではダメなのです。
走り書きをするということは、急いで大量に書いたということを意味します。
そのような心構えでは、どうしてもこの会社で働きたい、という思いが伝わってきません。
「とりあえずお金がもらえればどこでもいい」という人は、モチベーションが低いことがあり、はずれを引く可能性が高いのです。
名前を名乗らない、ダラダラ話す、終わったら先に電話を切るなど、マナーのなっていない行為があった場合にチェックをしておくということです。
言葉遣いはきちんとしているか、丁寧語、謙譲語、尊敬語は理解しているかは基本中の基本です。
社会人として働く上で相手の失礼にならないように振る舞うことの一つに言葉遣いがあります。
この程度の能力は身につけていなければ困ります。
あまり電話をしたことがないからできないというのは理由にはなりません。
漢字の間違いをするような人も基本的な能力が低いと考えていいでしょう。
また、文章の内容としても、なぜ会社案内がほしいのか、という理由が書かれていないのもいただけません。
もし理由が書いてあったとしても、「企業研究をしているので」とか「御社の業務に興味があるので」というような上っ面だけの理由もあまりいいとはいえません。企業研究ならば、会社案内をもらわずとも、ウェブサイトで大抵のことは理解できるはずですし、実際の商品を店舗に見に行くという手もあります。
もちろん、必要な情報が書かれているかどうかも重要です。
自分が何者であるのかを、きちんと明示しているか、連絡先は書かれているか、というようなことです。
これがなければそもそも会社案内を送ることができません。
新卒採用の場合には、社会人経験がないために電話での話し方をわかっていない人も多くいます。
そこでこういうチェックを入れるというのは無慈悲と思うかもしれませんが、常識的な部分については、できる人もいます。
できる人とできない人がいたのであれば、できる人を優遇するのは当然のことでしょう。
採用活動は基準を緩くして、多くの人を採用しようとする行為ではありません。
非常に狭き門で、会社が必要としているの数人です。
その数人を何百人という応募者の中から見つけ出さなければなりません。
ですから、その基準は厳しく設定して、基本的には応募者全員を批判する精神でみつめなければなりません。
甘い顔をしていると困るのは自分たちだということを理解しておきましょう。
本当に一緒に働きたい、この人ならば会社を支えてもらえるだろう、そういう人をみつけられるように、厳しくいきましょう。