電話で話したときと、実際に会って話したときの内容が違うということはよくあります。
相手としては、とにかくアポさえとりつけてしまえば、後は別の話をしても構わないだろうと考えているのでしょう。
電話のアポと実際会ったときで違うケースは以下のようなものがあります。
よくあるのが、「10分だけで結構です」という電話です。
挨拶だけならよいか、と思って会うと、会社案内から始まり、商品説明をして、果てはこちらの困りごとまで聞き出そうとしてきます。
結局終わったのは会ってから1時間半後だった、ということもざらにあります。
他にも電話口のアンケートで、5分で済むというようなことを言う人がいますが、このような5分、10分は絶対に達成されません。
確実に時間オーバーします。それも1・2分なんて可愛いものではなく、3倍4倍の時間をとられてしまいます。
こういう人は「10分だけなら会ってもいいか」という負担に感じない短い時間を伝えているだけで、会ってしまえば後は1時間粘ろうと問題ないだろう、と考えています。
そもそも、5分・10分で終わるような話はありません。
やっと取り付けた営業をたった10分で終わらせてしまったのでは、何のために会いに行くのかわかりません。
絶好のチャンスですので、ここぞとばかりに沢山の情報を伝え、相手の話を聞きだし、人間関係をつくろうとするはずです。
ですから、10分だけというような人は信用しなくていいでしょう。
電話の時点で、説明しようとしている業務内容が、こちらの求めているものと違うなと感じた時に、「それは今は求めていない。我々が求めているものは、○○です」というと、「それもやっています」と言ってくる人がいます。
しかし、会ってみると、こちらが求めているものに当てはめられるような業務がなかったり、下請けや外注を使うなどしてほぼ自社では扱っていない、というようなことがあります。
そういう営業マンは、たいてい、こちらが求めている話ではなく、相手がアピールしたい話を延々としてきます。
このように、調子よく話をあわせて来たとしても、当初から先方がアピールしたがっていた機能以外は、あまり期待できないものと考えましょう。
以上のような、電話のアポと、実際に会った時とで、言っていることが違うという場合、電話のアポの人と、実際に来る営業マンが別の人であることがよくあります。
要するに、電話のアポの人は、アポさえとれればノルマとして1カウントされるので、出鱈目を言っても取り付けてしまえばそれでいい、と思っているのです。
この他、「まずは名刺交換だけでも」「ご挨拶だけでも」「今すぐどうこうというわけではなく会社案内だけでも」というようなことを言ってくる営業マンも、殆どの場合がそれだけでは済まされません。
とはいえ、本当によい営業マンの場合もあります。
見極め方としては、軽いノリで言っていたり、安請け合いするようにすぐに「できます」と言ったりする人は、関係ない話を延々とする可能性があります。
よい営業マンは電話の時点でも誠実な対応をしてくれます。
そこを見極められるようになると、時間を無駄にすることが少なくなるでしょう。