ホーム気に入られる営業活動術がっつくな!成約はいつできるのか?
当たり前のことですが、誰でも仕事をするからには、成果を出さなければなりません。
しかし、だからといって営業マンが初回の訪問で契約をとろうなどと考えていけません。
営業マンの成果、すなわち注文を取るという行為は、先の先にあるものです。
それを会社に入って1・2年の社員がすぐにとってこれるなどと考えるのは、そもそも間違っているのです。
すぐに結果を出せと、トップダウンで命令を受ける会社も少なくないでしょうが、それにならって詐欺まがいの売り付け方をしたとして、あなたに何が身につくのでしょうか。
営業は一回売れればそれで終わりではありません。
アフターケアをしっかりすることによって、取引先との関係を強固にし、永らく注文をもらえるような関係を築くことが大事なのです。
そこには、「この会社だから注文する」というのではなく、「あなただから注文する」という人と人の関係性が大きく関わってきます。
まずあなたは、相手に会うための約束を取り付けなければなりません。
それは、電話で行うのが一般的です。
電話でのアポイントメントをとりつけるのは、かなり難しいものです。
いきなり電話をかけて相手にちょうどその需要があることは、まずありません。
ですから、10回電話をして9回断られても、落ち込むことはありません。
とにかく、アポをとれるまでかけ続けることです。
あなたが電話でアポを取り付けることができたら、次は初回訪問時にする内容を考えなければなりません。
以下のような準備をしておきましょう。
まず、あなたは相手の会社のことを知っていますか?
その会社が何を作っている会社なのか、規模はどのくらいか、あなたが会う人は何の担当の人か、会社での立場はどの程度か…。
今の時代、会社のウェブサイトはどこでもあるので、事前にチェックをして多くの情報を入手しておきましょう。
また、ちょっとした雑談ができるように、その会社対して、興味を持つようにしましょう。
そして、その会社や業界について疑問に思うことがあれば、メモしておいて、もし話す機会が巡ってくれば、そのときのためにネタとしてストックしておきましょう。
次に、あなたが自分の会社のことや自分のことを説明できるようにしておきましょう。
相手が何かを質問してきたときに、それに答えられるようにしておかなければなりません。
ちょっとした質問なのに、「それについては調べて後日お話しします」といって持ち帰ろうものなら、「この営業マンは自分の会社のことすら知らないのか。それでは信用できないな」と思われてしまいます。
あなたの会社案内に載っている内容程度は説明できることはもちろん、「こんなことはできるの?」という質問にも答えられるようにしておかなければなりません。
さらに、自社で扱っている商材の説明もできなければなりません。
「自分は売るのが仕事で、開発はしていないので、内容は説明できない」などというのは、もってのほかです。
訪問先の相手は、初めて会う人です。
一度も会っていないのに、最初から好印象を持っていることはまずありません。
第一印象は、外見で決まります。
また、話す内容よりも、話し方や振る舞いなどが印象を左右します。
つまり、内面的な深い部分を評価してもらえるのは、ある程度時間が経たなければ難しいということです。
ですから、まずは身だしなみや行動の所作を確かめましょう。
誰かに見てもらって、直すべきところを相談するのが手っ取り早いのですが、それができないのであれば、普段の自分をなるべく客観的に見るようにしましょう。
初回では、話す内容は会社案内にとどめておくのが一般的です。
いきなり最初から、相手の悩み事を聞き出そうとしても、うまくいかないでしょう。
まず、あなたの会社の同業他社がどれくらい存在するのか知っていますか?
もし多くの会社があるというのであれば、あなたよりも先に、たくさんの同業他社の営業マンがその会社に訪問していると思いましょう。
初回にいきなり悩み事を言ってくる人は、殆どの場合、聞かれたからとりあえず言っているだけです。
あなたは次回訪問する口実ができたと喜ぶかもしれませんが、何度訪問しても一向に契約に漕ぎ着けることはありません。
相手は単純に、「ありません」と無下に断定するのは悪いと思って、言っているだけなのです。
あなたが初回訪問時にするべきことは、会社の事業内容の説明と、あなたの人間性を売り込むことです。
そして、相手の心に印象を残すように努力することです。
その印象も、悪い方向ではなく、「とてもいい人だなぁ、今は契約する案件がないから無理だけど、もしそういう案件が出て来たら連絡とろうかな」と思わせるようなものでなければなりません。
さて、それでは成約はいつできるのでしょうか。
それは「当分先」です。あなたは初回に訪問をして、相手によい印象を持ってもらうことができましたか?
初回訪問後に、相手の対応の仕方を見て、今後も訪問し続ければやがては契約してもらえそうか、それともいつまでも平行線のままで契約はできなさそうか、振り分けてみましょう。
とはいえ、初回訪問の感触では、9割方は契約できなさそうにしか思えないでしょう。
それで当然なのです。
残りの1割にしたって、とても愛想よく対応してくれた、悩み事を言ってくれた、など、話が弾んだかどうかで判断していることでしょう。
初回から愛想がよかったり、悩み事を話してくれたりするのは、誰に対してもそのように振る舞っているのだと思いましょう。
初対面の人に心を開く人はなかなかいません。感じのいい人は、誰に対しても感じがいいものです。
あなたは、自分の感じの良さを売りこむのであって、相手の感じがよかったとしても、それで安心してはいけません。
実のところ、感じのいい人は、何度あっても感じはいいけれど、肝心のところでははぐらかされたり、やんわりと断られたりして、いつかは契約できそうな雰囲気だけをちらつかせる人がいます。
それよりも、なしのつぶてのような堅物な人と、何度も話をして自分を売り込むうちに心を開いてもらった方が、いずれ契約に結び付けられるという意味では、確率が高くなります。
成約はずっと先にあるものです。
あなたは、着実に相手との人間関係をつくっていかなければなりません。
道は遠く険しいのです。