以前取引をしていたけれど、その後、何年も音沙汰がなく会社への訪問もまったくしなくなっていた会社から、久々に営業電話がかかってきました。
その会社は割と大手の商社系の会社で、営業マンがコロコロと変わるし、質も良くない人が多かったので、信用できないので、あまり取引はしないようにしていました。
ただ、一度だけ安価でこちらの要望にそった商材があったので導入したことがありました。
それ以降、私宛にはなにも連絡がなくなり5年以上は経過していた会社でした。
電話の主については、もちろん知らない相手です。
しかし、彼はとても親しげに電話口で話をし始め、「今週あたりで会える日はありますか」と当然会ってくれるであろうという口調で聞いてきました。
生憎とその週は全て予定で埋まっていたので断ると、「では来週にまた電話をかけます」と言って電話を切りました。
この電話の最大の問題点は、わたしが相手のことを知らない、ということです。
幾ら以前に取引があったとはいえ、担当者も既に変わっていて、新しい担当になったから挨拶をしたいと言われたわけでもなく、いきなり情報があるから一度会いたい、と言われても、「その前に君は誰だ?」と思ってしまいます。
実際、電話で話したときに、会社名は知っているけど、その人の名前は知らなかったので、親しげな口調で話す様子から、怪しい電話の一種かと疑いました。
親しげに話すだけでも違和感があるのに、会えるのが当然とばかりに、会うこと前提でいつ会えるかと強引に進めようとしたのも悪印象です。
以前取引があったとはいえ、それから数年間連絡を取っていなくて、急に連絡をとることになった場合には、それなりの礼節をわきまえなくてはなりません。
この場合であれば、まず第一に、久々であることを詫びる必要があります。
次に以前の担当者が誰で、どういう経緯で自分が担当になったかの説明をし、なぜ連絡が途絶えたのか説明しましょう。
連絡しなかったのは自社の責任なので、素直に謝り、誠実に対応することをアピールしましょう。
また、付け加えておくならば、前回取引の内容を頭に入れておくべきでしょう。
前回までの取引で導入してもらった商材は、その後どうなっているか、今もまで使っているのであれば、何か使っていて不都合はないか、そういうことを話すきっかけになります。
また、新しいモデルが出ていれば、それを紹介することもできます。
もちろん、誠実に説明をしたからといって相手が「それでは会いましょう」となるわけではありません。
何年もほったらかしにしておいて、いきなり電話をかけてもふつうは会ってもらえません。
会ってくれれば本当に儲けものです。
そのときは、できる限りの準備をして相手のためになる情報を持っていきましょう。
また、相手からの質問に答えられるように、自社商品の知識は詰め込んでおきましょう。
このように、何事も誠実に話をして、準備を怠らないようにふるまうことを癖づけておけば、そのうちにいい話が舞い込んでくることでしょう。